数式を使わずに、わかりやすく「CP対称性の破れ」を説明してみた。

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KAZ88_syoumetutoshi

小学校も中学校も並みの成績。高校だってちょうど真ん中の普通科高校へ進み、いつだって平凡に、あるいは平凡以下で暮らしてきた。だから、物理に興味を持った高校時代、とにかく自分の頭の悪さを呪った。本当は僕は大天才なのに、何か器具的なモノを頭に埋め込まれていて、必要以上に脳を使わないように制御されているのではないかと思うほどだった。その頭の悪さはいまでも全くといって変わっていない。それでも何とか宇宙や次元や世界線を理解しようと必死だった。そして、ほとんどすべての計算式や公式はまったく頭に入らないけど、それでも概念くらいは掴めるようになってきた。今世界ではどんな研究がされていて、最先端はどこにあるのか。なんとなく楽しめるようになってきた。

さて、今回は完全に文系思考の僕がなぜか好きでしょうがない物理の話。

月刊ムーや科学雑誌Newtonが好き

宇宙やタイムトラベル…。次元に多世界パラレルワールド。心躍る世界。ただ、この手の話で盛り上がるのは理系男子同士の飲みの席くらい。もちろん理系女子だって世の中いっぱいいる。でも同じ趣味の女という段階で、すでに僕よりも知識を凌駕していることが多い。だって、僕は平々凡々の文科系なのだから。

だからあまりガチな座談会になると自分の頭がついていかない…。つまりは理解できなくなって取り残される。だからといって物理に興味のない一般女子の前で、迂闊にも披露してしまうと…「何だかあの人の話つまらないわ…」って女子を遠ざけてしまうわけです。

そんな僕がそれでもめげずに、数式や難しい用語を羅列せずに、なんとか面白い範疇でカンタンに説明できないものか…。

「ご趣味は?」と聞かれて「しゅ、しゅみは物理を少々」という流れの後に、さらりとその魅力を説明しても、引かれずに「超おもしろ~い」となるような雰囲気になれば。これはもう好感触!そのままお持ち帰りGO!となるような。(そんな実験をこれからやります。)

つまり、飲み屋で語っても一般女子があくびしない物理の話。

今回のお題は「CP対称性の破れ」

はいはい。タイトルの段階で女子はサァーっと逃げてゆきました…。そこの、そこのアナタ!ブラウザを閉じようとしない!googleホームに戻ろうとしない!(それでは続けます…。)

※語弊を恐れず突き進むので、物理に詳しい方は多少目をつむって下さい。

まずこの理論は2008年にノーベル物理学賞を受賞しています。受賞したのは二人の日本人。小林誠(高エネルギー加速器研究機構原子核研究所元所長)と益川敏英(京都産業大学理学部教授、元京都大学基礎物理学研究所所長)によって1973年に発表された理論が認められ受賞しました。一般には「小林・益川理論」なんて呼ばれています。

さて、話は“対称性”というところから始めます。

物事には陰と陽・プラスとマイナス・光と影…など、常に相対する存在があります。熱いお湯もやがては冷めていくように、プラスからマイナスへ、マイナスからプラスへと、この世界は常に相対する存在同士がバランスを取ろうとするわけです。それはミクロの世界の“物質”の世界でも同じこと(だという仮説を前提として)なのです。

つまり、あるプラスを帯びた素粒子があるならば、そのマイナスの素粒子があるはずだ(とか)手から離した携帯が床に落ちるなら、逆に離したら空に上がっていく物質もあるはずだ(とか)

まぁそういう話です。

実際にその対称となる物質はつい最近まで発見されていなかったのですが「あるはずだ」という仮説のもとに、実験を繰り返し、そしてついに新たな素粒子の発見しました(ニュースにもなりましたね)その貢献が評価されノーベル物理学賞になったわけです。今、発見されているのは全部で6個あります。

さて、さらに話を進めますが、対称性を考えるときに

左右や上下が反対になる →P変換

プラスがマイナスになる →C変換

こんな感じでイメージしてみてください。実は「CP対称性」とは、左右上下の対称やプラスやマイナスの対称があるよね~ということなんです。

ここまでは大丈夫ですか?とりあえず“CP対称性”はオッケーですね。

はたして何人の女子が残っているのか…。

続けましょう。

「破れ」って何だろう?

この世界はプラスとマイナスが同じだけ存在しているはず。はるか宇宙誕生の起源では、ビックバンが起こったある時、プラスとマイナスが同じだけ放出されたはず。そう、物質という膨大な素粒子が放出されたってことは、逆にいえば「反物質」と呼ばれる、物質と対称するモノもまた同じだけ宇宙にあるはずだ。でも待って!反物質??そんなの地球にあったっけ?見たことはないぞ!

そうなんです。「反物質なんかどこにもないじゃないか!?」ということです。

当たり前だと思いますか?そんな当たり前の話がそうじゃない。何で反物質がないのか。そこにCP対称性の「破れ」がある。対称ではなかった!と説いたのが今回の「CP対称性の破れ」のお話。

物質があるんなら、反物質もあるはず。でも、カバンの中も机の中も探しても見つからない…。どういうこと?反物質はいったいどこにあるのか。実際に人工的に反物質を作り出すことに成功はしているのです。つまり反物質というモノが存在することは確認されています。しかし、スグに消滅してしまい、この世界では維持できない存在なのです。物質だけしかない世界。つまり地球は物質だけで作られた存在です。プラスとマイナスで例えるなら、プラスしかない世界。左右でいうなら、ぜんぶ左だけで作られた世界。なんだかそう言われると不思議な気持ちになってきませんか?非常にバランスが悪い世界なんです。

物質と反物質がぶつかる時、互い消滅してしまうことはわかっています。つまりこの宇宙が本当に“無”からはじまったとするならば、物質も反物質も同じだけ存在しなくてはならない。しかし、何らかの理由でそこに“破れ”が起こり、物質の方が多い現象が起こった。つまり“CP対称性の破れ”なのです。

裏を返せば、だからこそ私たちの宇宙や地球が今存在している。ということでもあります。もし、同じだけ存在していたら、互いにぶつかり合うたびに物質は消滅してしまい、私たちの地球はなくなってしまうでしょう。C変換やP変換を行う際に、まれに対称ではなく、若干違った変換を起こしてしまう。つまり、鏡に映ったような対称性にはならない。これを証明したのが“CP対称性の破れ”というお話です。


どうでした?わかりました?

まだまだ研究途中ですから、わからないことばかり!実は地球の球体の外周を、反物質が取り巻いているなんて話もありますし、時間という概念にもこのCP対称性の破れが適用されるはずだ!という話もあります。いや~物理ってすごいですね。あんまり話すとそろそろボロが出る(笑)
物理の話は実に深い。一部の頭の良い人たちや、物理マニアだけじゃなくて、人類みんなに関わる実に壮大なテーマです。この手の話はなかなか合コンや飲み会で話すことはないわけですが、こんな話も、ニコニコ聞いてくれる女の子いないかなぁ…。なんて妄想しながら、今日も不思議な物理の世界に足を踏み入れましょうかね。

ぜひ、アナタもたまに宇宙の不思議に触れてみませんか。

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